科学者の倫理観

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概要

研究者を取り巻く環境は今後どうなるのか?

管理人

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目次

科学者の倫理観

科学者の「倫理観」について語ろうと思う。

多くの研究者は、日夜新しい発見や発明を行っている。中でも、大学機関などの最先端科学をおこなっている研究者の中には、論文を書いて自身の新しい発見を世の中に伝えることを仕事としている。自身の見つけた発見は、できるだけ早く、そして正確に世界へ発信して科学の躍進に貢献したい研究者は多い。

論文というのをもう少し、ひも解いていこう。

論文とは

論文とは、自身が発見した知見・現象を世界に向けて読者が再確認・再実験を行ってもらえるような情報が記載されていないといけない。人類がさらに進歩するための情報の共有や、過去への知的財産を残す上でも大切である。

さて、みなさんは、世界には何百、何千もの論文の投稿先があることをご存知だろうか。研究と名前が付く分野だけ論文の投稿先はたくさんある。一例を挙げると、海外の学術雑誌の数は分野ごとに分かれ、およそ25,000雑誌にも及ぶ。欧米の古い雑誌には17世紀から出版されており、学術誌がスタートしてから300年間も世界中で研究が進められ文章という形で自身の思想・新しい研究分野を開拓し情報共有が行われてきた。科学者はこの2.5万雑誌のどこかに自分の研究を分類し、投稿先を見つけ論文を投稿する。論文の中には正解で注目される論文もあれば、そうでない論文も多い。実は、一度書かれて投稿された論文であっても、誰にも読まれるに終わる論文すらある。一方で、よく読まれ、研究者に何十年も引用されつづけるほど優れた論文もある。つまり、世の中には読まれる論文を大量に生産している科学者もいれば、何度も読み返され評価される論文を書き続ける科学者もいることになる。この評価が、科学者の名誉となり名声とな

研究者の価値とは

科学者は、名声を欲する。それは、多くの場合、自身の価値を認めて貰い、研究者であり続けるための条件である。世の中の研究者には、求めて貰える資格がない。修士号・博士号という資格は存在するが、医者や弁護士といった国家資格・世界資格に相当するような共通資格が存在していない。みないわゆる自称研究者である。大学の教授や准教授といった肩書きという名誉は、大学が与えたものである。国家とくらべれば、大学は公的機関・民間機関の差はあれど小さく学生によって支えられている存在に過ぎないのかもしれない。昨今、外部環境の変化が激しく大学の存在も決して安泰というものではない。この話はまた別の機会に記事を書くが、研究者とはかくも不安定な存在なのだ。

医師や弁護士は人を助け続けなくてはいけないように、研究者は自信の価値を証明し続けなくてはいけない。このための手段として、研究者は「論文」を書くということがその証明になる。論文を書くことで次の研究資金を貰える糧となるからだ。論文が研究者の生命線なのだろう。この論文の評価こそが研究者の成果であり価値になる。評価される論文を評価されやすい投稿先に投稿することで、より高い名声を手に入れ、高い研究資金をもらえ、次の研究への足がかりとなる。この循環が研究する立場を維持することに繋がる。この循環こそが研究者の報酬となる。

研究者の倫理観とは

話をもとに戻すと、科学者には評価される良い論文が必要ということ。良い論文とは新しい発見であり、今まで見つかっていない新現象の研究データや概念がこれに相当する。この発見は、従来知られていた概念とのギャップが大きいほど評価が高い。今まで誰も報告されておらず、中には追随もすぐには再検証できないものが多い。それが研究というもの。ただ、世の中ここまで発達したことで多くの論文が報告され300年という間に容易に見つけられる概念や現象は出し尽くされている。新しい現象を見つけるのはなかなか容易ではない。だからこそ実験は重箱の隅をつつくようなもの。シビアな実験を繰り返し、結果が異なる現象が何度もでることも多い。何をもって新現象なのかを問われることもある。

昨今、日本の研究環境はとても悪い。劣悪な研究環境の中、結果を出したい研究者が資金もなく、一度の行った結果だけで、再現性をとらず論文を書くこともある。投稿を急ぐあまり、結果を急ぐあまり、科学者は、この実験結果は真実だと思って論文をかく。投稿時、再現性は難しくその真意はだれにもわからない、時には書いた本人さえも。論文は第一報は重要だ。誰かが再実験をしてそれを正してくれるだろうという科学者もいる。こういった考えを持つ一部の科学者には倫理観の欠如はほんとうにないだろうか。

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この記事を書いた人

USAで博士号を取得後にMBAで経営学を学んでいます。本記事では「理学博士がMBAを学んだら何ができる?」をテーマに研究者視点からMBAでの学びを紹介します。

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